雅峰生の手紙

私が妻や友人に宛てて書いた郵便から

手紙の過去分は順次当サイトから削除して『断章』としてまとめ、
『小説家になろう』に掲載後、 Kindle で電子書籍化しています

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物質的な事が理由で生きて行けなくなるのなら多分私は諦める事が出来るでしょう。私の一生はここまでだったのだ、ここまでで良かったのだ、と。それで根源的な次元で苦しむ事は多分無いと想像します。しかし救い難い後悔とか自分自身を信頼出来ない何かが理由で生きる力を全て失った等の精神的な事由がその行き詰まりの原因であった場合、私は絶望するでしょう。絶望のうちに、自分の一生を閉じる事でしょう。
私が警戒しそこに陥る事を全力で防がなければならないのは間違い無く私自身が私を殺す事です。後になって何(ど)うしようも無い後悔を生まない事です。私の心はこの事を一番に私に警告します。私はそれを忘れずに生きて行けば、それで正しく導かれるでしょう。