市場を歩く、街並を歩く、空地を歩く、工業地帯を歩く、山を歩く。私は全部好きです。そう、全部好きなのです。好きだと思えるのです。その歩いている間中、私は想う事があるからです。それだけで十分楽しいのです。ほっとするのです。
私が自分の想うべき事を想いながら居る時、私は自分の事を『油断していない』と見做す事が出来ます。そう、本当は私は、大切な人達の事を思っている時だけ自分の事を本当の意味で油断していないと思うのです。それ以外は、実は全部油断なのです。全部、全部です。如何に無理に思えても、そうなのです。