雅峰生の手紙

私が妻や友人に宛てて書いた郵便から

手紙の過去分は順次当サイトから削除して『断章』としてまとめ、
『小説家になろう』に掲載後、 Kindle で電子書籍化しています

5684-梅小路

御前は時々、話しながら自分で泣く様になったな。お父ちゃんもいずれは死ぬ、お空に帰るという事を知って、それで泣く様になったな。御前が生まれる前は御前は透明人間で存在していて、お父ちゃんの若い頃の事も見ていたと言うね。その、お父ちゃんがまだ若い時、お父ちゃんがお父ちゃんのお父ちゃんとどれだけ仲良しだったのかも知っているんだってね。御前は透明人間として、その様子を見ていたから。
命の光景というのがある。その一瞬の一コマで、その人の人生全部をもう完全に表して仕舞っている光景というのが。御前もそれを心にもちなさい。それを心にもって、そして生きて行くんだ。ずっと、愛している。

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20220402梅小路

 

2701ー梅小路

二歳半の子を、京都の梅小路蒸気機関車館、今の名称だと京都鉄道博物館に連れて行きました。私も子供の頃、父に連れて行ってもらいました。いつも写真でしか見ていない蒸気機関車の実物に、子は喜んでいました。
一つ一つ、積み重ねます。地層の様に、想い出よ、重なれ。その時の平和を、子が一生の支えに出来る様に。
私の後に従(つ)いて来るか。

(2018/12/15)

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20181215梅小路

 

第38回太宰治賞一次選考通過

私の書いた小説『五軸動輪』が、第38回太宰治賞の一次選考を通過しました。

 

https://file.chikumashobo.co.jp/mm_files/dazaisho2022_1.pdf

 

北海道の美唄鉄道の町、常盤台(ときわだい)を舞台に、五軸動輪の蒸気機関車とその運転士のお爺さんが好きな少年が生きて行く事を様々に想い、考える物語です。

 

なお、小説は現時点では未公開ですが、いずれ他の小説同様 Amazon Kindle で電子出版する予定です。

 

小説『真夜中の汽車(新字新仮名遣版)』を Kindle 電子出版

以下のリンクです。

 

https://www.amazon.co.jp/dp/B09MQ3K64S

 

昭和三十二年の国鉄芸備線備後落合駅とその駅前旅館を舞台にした、これから就職しようという若者が様々な人間に出逢う物語です。

以前、鉄道雑誌で昔と現在の同駅の写真を見て、この物語の構想が浮かんできました。遠い昔の物語ですが、読む人によってはただちに『現在』であると、そう感じていただけると思っています。

念のため申し上げておきますが、フィクションです。四百字詰原稿用紙百八枚。

 

Kindle 上の私の著作一覧は ここ です。